【映画】グラン・トリノを観たよ

b0332960_10565433.jpg◆あらすじ

妻に先立たれ、息子たちとも疎遠な元軍人のウォルト(クリント・イーストウッド)は、自動車工の仕事を引退して以来単調な生活を送っていた。そんなある日、愛車グラン・トリノが盗まれそうになったことをきっかけに、アジア系移民の少年タオ(ビー・ヴァン)と知り合う。やがて二人の間に芽生えた友情は、それぞれの人生を大きく変えていく。


2008年の映画だからもう10年近く前。クリント・イーストウッド78歳。写真だけ見ると相変わらず格好良いけどね、動きはやっぱりおじいさんでした。そりゃそうか。


舞台は自動車産業が斜陽になったデトロイト。主人公のウォルトはフォードの工場で働いていた。彼が住んでいる家や町が一般的な労働者の住宅街なんだろうね。

自動車産業が衰退したお陰で住民は引っ越していき、代わりに「白人以外」の住民が増えていく。タオの家族もそのひとつ。彼らはベトナム戦争で追いやられたラオスからの移民。

ウォルトはポーランド系、仲の良い床屋がイタリア系。通りでタオの姉スーに絡むのがアフリカ系。これがリアルなアメリカの地方都市なんだろうね。まぁ、地域差はあるだろうけど。

1972年型フォード・グラン・トリノはウォルトというガンコじいさんの象徴。古き良きアメリカ。強く豊かなアメリカ。

ウォルトはこの車の製造に携わったことを誇りに思い、息子が日本車を売りまくっていることを嘆く。

町には活気がない。寂れた住宅街。はびこる東洋系、アフリカ系のギャング達。

約10年前の映画でこの雰囲気。

なるほど、トランプが大統領になったのも解るね。

いいかげんにしろ、と。

世界の警察だかなんだか知らないけど、グローバリズムだかなんだか知らないけど、

国内はこうなんだよ、と。

外面が良くてポンポン奢ったり金を貸したりする旦那に、

「どうすんだい!うちの家計は火の車だよ!」

と怒っている嫁さんに似てるね。

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とはいえ、ウォルトは自分の車を盗みに入ったタオと、最初は嫌々ながらも次第に心を交わしてゆく。

そうなると、どんどん親身になって、彼を一人前の男にしようと頼まれてもいないのに引っ張っていく。

この辺りは日本の映画やドラマに出てくるガンコじじいと同じだね。

世界共通なのかな。

でも、こうやって人種の違う少年やその家族、風習を受け容れていくところが、アメリカの良さという感じもした。まぁ、実際はどうか解らないけど、やはり移民の国だ。自分たちも移民の子孫だもんね。

ボクの家の近所も最近東洋系、中東系の住民が多い。

留学生や、職業訓練生なんだろうね。違法滞在も多そうだけど。

近頃では人手不足のコンビニなどでも働いている。

しかし、何か大きな問題を起こすわけでもないから誰も何も言わない。

だからといって近づいていくわけでもない。

日本人的。

でも、この映画のようにギャングが出てくると違うだろうけどね。

そうなったらメキシコ国境に壁を作るというトランプの公約や支持者の気持ちも理解出来るかも。


話を映画に戻すと、良い映画でした。

全体的には淡々と流れるというか、もちろん話はいろいろあるんだけど、全て日常の範囲内という雰囲気。

だから妙にリアル。

大きな感動や盛り上がりがあるワケじゃないけど、じーんと胸に残るものがありますね。

タオが海岸線をグラン・トリノで流すラストシーンがその気持ちを増幅させてくれた。

まぁ、ありきたりと言えばありきたりなシーンだけど、それで良いんです。

この映画は今こそ観ると良いかもね。

トランプが大統領になったアメリカという国が見えてくる気がする。

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ちなみにこれがフォードのグラン・トリノ。1970年代半ばに作られていた車。

いやー、アメリカだよね。恐らくエンジンは8気筒だろうね。

燃費なんてリッター5キロくらいじゃないかな。

無駄の塊。

でもこれがアメリカの男のプライドというか、分身、象徴なんだよね。

リアビューが当時のローレルそっくり。まぁ、ローレルが真似したんだろうけど。

グラン・トリノを磨くクリント・イーストウッド。

あのシーンは良かったねぇ。





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by toto4543 | 2017-04-13 11:36 | 映画 | Comments(0)